「ソーシャル・イノベーションとしての自然学校」電子化のお知らせ

2013年3月に刊行しました私の著書「ソーシャル・イノベーションとしての自然学校」ですが、出版元のみくに出版のご尽力で電子書籍として復刊し、配信がスタートしましたので、お知らせします。
私の博士学位論文『日本における「自然学校」の成立に関する研究:ソーシャル・イノベーションの観点から』(同志社大学,2011)を再編し、出版物としたものです。すこし年数が経ちましたが、ソーシャル・イノベーション、市民活動、NPO・NGO、自然体験活動の研究者の方々には先行研究として、チェックしておいてほしい文献です。

まだ、すべての書店で販売中にはなっていないようですが、予約受付中などでページはできています。

・Amazon kindle

https://www.amazon.co.jp/…/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_7GsjEbW02…

・honto

https://honto.jp/ebook/pd_30111057.html

・楽天ブックス

https://books.rakuten.co.jp/…/725330785f9f3ae1a9a481a4caab…/?

・紀伊国屋書店(予約受付中)

https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-EK-0815979

・iBooks

URLは貼れませんが、販売中です。

Apprenticeship Training in UCSC CASFS

西村が在外研究で滞在中のUCサンタクルーズの農場(Center for Agroecology & Sustainable Food Systems:アグロエコロジーと持続可能な食システムのセンター)では有機農業を実践的に学ぶ半年間の滞在型プログラムを毎年4月から10月にかけて開講しています。来年2020年の受講者募集が始まりました。このプログラムは「Apprenticeship(徒弟制) Program」と呼ばれ、1967年にイギリス人の園芸家Alan Chadwickがこの大学に学生ファームプロジェクトの指導者として着任して以来、52年にわたって開講されてきた歴史のあるプログラムです。

手作業による小規模農と農業機械を使う大規模農の両方の有機栽培の方法、CSAやファーマーズマーケット等のマーケティング・ノウハウ、学校菜園や教育ファームの運営、食の安全や社会正義など幅広い知識と経験を得ることができます。
大学の課外のプログラムですが、広く世界中に公開されていますので、修了生は全米はもちろんのこと、アジア、アフリカ、南米など発展途上国での有機農業の担い手として活躍しています。開講期間中の滞在先のコテージも用意され、海外からの受講者には就学ビザのための書類も発行されます。
いままで、日本からこのコースの受講者はまだいないそうです。どなたか、初の日本人になりませんか。
詳細↓
https://casfs.ucsc.edu/apprenticeship/

派遣研究による不在(2018.9-2018.8)

西村仁志の派遣研究(カリフォルニア大学サンタクルズ校 2018.9-2019.8)にともない、この期間中、大学研究室には不在となります。メールでのお問い合わせは対応いたしますが、出演、講演等の依頼、打ち合わせなどは出来かねますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

エッセイ「私と公害教育」

「環境教育」に関わって30年近くなります。1993年に自営の「環境共育事務所カラーズ」を開業し、「子どもの自然体験活動」からスタートした私の環境教育ですが、その後、参加体験型の学びやまちづくり、地域での市民活動者育成、そして大学での「環境教育論」担当など、テーマや対象も多様になっていきました。

 実はこうした仕事を始めて間もない1995年3月に水俣を訪れる機会がありました。最初は1993年に開館したばかりの「熊本県環境センター」と「水俣病資料館」の視察調査、そして患者支援団体の「ガイアみなまた」への滞在でした。マーマレードの瓶詰め作業を手伝い、スタッフの方々の子どもたちと遊んだことなどが思い出され、春のあたたかな日差しと八朔の香りの記憶がいまでも蘇ります。その後、水俣青年会議所から1997年「環境学校みなまた」、1998年子どもたち対象の環境ワークショップに相次いで呼んでいただきました。90年代は水俣市が「環境モデル都市づくり宣言」(1992)、吉井市長(1994〜)」の市民間の和解策「もやい直し」の推進、また被害者団体と政府の和解協定(1996)、水俣湾の汚染魚仕切り網の撤去(1997)などが背景にあり、主催団体としては水俣病のことは積極的に語らない行事であったように思います。つまりこれらは「公害教育」から切り離された<環境教育>であったように思います。そしてそれ以後20年、私の水俣との交流は途絶えてしまっていました。
私が「公害教育」を自分のこととして自覚するのはこれらのずっと後のこと、2009年になってからです。高田研さんからのお誘いで、あおぞら財団の「公害地域の今を伝えるスタディツアー」の企画運営に携わり、3年間にわたって富山、新潟、西淀川で患者さんやそのご家族、支援者、弁護士、医師、公害教育に関わる教員の方々、さらには原因企業の方からも直接お話しをうかがうことになりました。私にとっても、スタディツアー参加のみなさんとともに「公害から学ぶ」という体験でした。そして地域や関係者の方々の実情に触れることとなった参加者は少なからず「公害を語る」立場や役割の認識をしたと思います。

それ以来、大学の私の担当科目「環境教育概論」、「人間環境学概論」などで公害のことを取り上げるようになりました。いまの大学生は公害問題について小・中学校の社会科等で「過去の出来事」として習っているだけで、今につながる問題、さらには自分の問題であるという認識はほとんどありません。ところが大学生たちは、私の拙い授業によってでも、企業によって引き起こされた人為的な環境汚染、そしてその後の地域内の差別と分断、訴訟、患者救済や解決、地域再生に向けた努力などについて知ると、高度経済成長という時代背景、環境意識、企業の経営、人権、そして自分自身の社会人、家庭人としての将来と関連づけて考え始めることがわかりました。

また、研修や講演等で小・中・高の学校教員の方々と接する機会では、私の訪問した公害地域や公害教育の話になると、たいてい「初めて聴く話」として驚かれます。教員の側に公害は今につながる問題として、さらには自分にもつながる問題としての認識があれば、たとえ一つの単元でとりあげるトピックであっても、その内容や生徒・学生の学びはまったく違ったものになるのではと思います。こうした経験から、私は「公害を学ぶ」や「公害について学ぶ」というあり方から、「公害から学ぶ」というところに、すべての人々にとって学びの意義があると考えるようになりました。
とりとめない話になりましたが、公害教育は私たちが産業、技術、地域、社会との関わりを考え、またSDGsが掲げる「誰一人取り残さない」、そして一人ひとりが存在の豊かさを実現できる社会を創出していくうえで、大切な学びと視点を与えてくれます。ぜひすべての生徒・学生・教員のみなさんに「公害から学ぶ」機会をもっていただきたいと願います。

公害資料館ネットワークおよび日本環境教育学会:地域環境教育研究会 協働研究会
「公害教育」研究会 2018.6.16

第4回公害資料館連携フォーラム in 水俣

第4回公害資料館連携フォーラムin水俣

日時:2016年12月16日(金)~18日(日)
会場:水俣市立水俣病資料館 ほか

参加者募集中!
*フィールドワークは先着80名のためお早めに

WEBからのお申し込みはこちら:
下記フォームからお申し込みください
https://drive.google.com/open?id=1wEjxONJueklEcN7rDubKdiO6teDxAIFr6vIUfZo5NOk

*参加は、FBでの参加表明だけでは受付できていません。
かならず、申込フォームか。現地事務局への申込のいずれかをお願いします。

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水俣で築いてきた公害を伝える取り組みを学び、
他地域の公害地域再生の取り組みを共有することで、
これからの公害教育と公害資料館の可能性について議論します。

◆参加費:
・基調講演のみ参加の方 500円(資料代)
・基調講演+分科会参加の方 3,500円(資料代含む)
・フィールドワーク参加費 5,000円

◆スケジュール:
12月16日(金)
13:30-17:00 フィールドワーク 2コース(先着80名)/新水俣駅発

12月17日(土)
13:00-15:00 基調講演
「無名な者たちの公共性 私の小さな影響力について」
望月 優大さん(スマートニュース株式会社マネージャ グロース/パブリック担当)

15:15-17:45 分科会1(詳細は下記)

18:30-20:30 交流会(会場 湯の児スペイン村福田農場)
http://www.fukuda-farm.co.jp/

12月18日(日)
9:30-12:00 分科会2(詳細は下記)
13:00-15:00  全体会

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◆分科会等詳細
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●17日(土)
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17-1 【公害入門】公害とは何か-日本公害史の教訓
ゲスト:宮本憲一(滋賀大学名誉教授・大阪市立大学名誉教授)
公害研究の第一人者である宮本憲一先生から、
公害問題の過去から現在まで「公害の基本」を
お話しいただきます。
公害関係の業務を担当される行政担当者や、
これから公害教育に取り組みたい人におすすめの講座です。

17-2 【資料保存】公害資料の整理と公開
ゲスト:水俣市立水俣病資料館、
国立水俣病総合研究センター水俣病情報センター
水俣病センター相思社水俣病歴史考証館 葛西伸夫氏
熊本学園大学水俣学研究センター 井上ゆかり氏
公害をめぐって多様な資料がつくられました。
この整理と公開は公害資料館に課せられた使命の一つです。
本分科会では、熊本水俣病の資料を収蔵する
各機関の取り組みを通して、公害資料の整理と公開のあり方について考えます。

17-3 【地域づくり】公害地域の関係性をつくる
ゲスト:水俣の企業人
公害地域からの報告
被害者・加害者・地域住民それぞれの思いや考え、
認識の違いによる困難と向き合いつつ、
対話や協働の関係性をどのようにつくりだしていくのか。
現場で垣間みられる前進の動きに着目して検討していきます。

17-4 【学校1】水俣における様々なアプローチの公害教育の実践から学ぶ
ゲスト:梅田 卓治(水俣芦北公害研究サークル代表)
松本 広隆(水俣市立袋中学校教諭)
水俣の地元教員有志によって40年活動を重ねる
「水俣芦北公害研究サークル」。
水俣市教育委員会発行の副読本を活用した環境教育としての実践。
本分科会では水俣病に関する二つの異なる視点の実践報告を受け議論します。
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●18日(日)
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18-1 【展示】展示を通じて他者の視点を知る・感じる
ゲスト:庄中 雅子(国立科学博物館)
展示に込められたメッセージは、
見る人によって受け取り方や感じ方がそれぞれ違います。
言葉をもとに、参加される皆さんと展示をじっくり見ることで、他者の視点を共有し、展示に対する新しい学びを共有します。

18-2 【企業】企業と考える水俣の未来
ゲスト:渡邊 輝樹(エコタウン協議会会長、アクトビーリサイクリング㈱取締役)
福田 豊樹(㈱福田農場ワイナリー代表取締役)
企業は地域社会の一員として、環境やまちづくりなど、
社会への貢献が求められる時代です。
水俣病の経験を経て、水俣の地元企業では
どのような試みがなされているでしょうか。
地域に対する思いとその活動について報告を受けます。

18-3 【教育旅行】公害からの学びをプロデュース
ゲスト:吉永 利夫(株式会社ミナコレ代表取締役)
水俣には各地から、様々な世代の人々が学びを求めて訪れます。人々を惹きつけ、地域の協力者を巻き込む教育旅行はどのように組み立てられているのでしょう。
現在の課題から今後の目指すべき方向も含めて学んでいきます。

18-4 【学校2】公害教育解体新書
ゲスト:波多野 孝(元小学校教員・あがのがわ環境学舎)
かつて「公害列島日本」と言われるほど全国で引き起こされた公害。その影響に比して公害教育は必ずしも広く取り組まれはしませんでした。
それはなぜか。
手探りで公害教育の普及を試みた現場からの報告を受け考えます。

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●フィールドワーク
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2コースあります
12月16日(金)
13:30-17:00 フィールドワーク 2コース(先着80名)/新水俣駅発
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(1)現在的な課題として水俣病を考えるコース(水俣病センター相思社案内)

チッソ正門周辺、チッソ旧工場周辺、大廻りの塘・八幡残渣プール、百間排水口、水俣湾埋立地、坪谷漁港、茂道漁港、水俣病歴史考証館見学
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(2)JNC(チッソ)見学コース(環不知火プランニング案内)

水俣フィールドトリップ(百間排水口、親水護岸、茂道、坪谷、湯堂など)水俣病歴史考証館見学、JNC㈱水俣製造所 レクチャー&工場見学

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◆その他
・宿泊や交通の手配などは、ご自身でお早めにご準備ください。

・個人情報は水俣市立水俣病資料館にて厳重に管理し、イベントの連絡以外の目的では使用いたしません。

新刊『環境教育学の基礎理論: 再評価と新機軸』

西村仁志が執筆に参加した新刊本『環境教育学の基礎理論: 再評価と新機軸』が出版されました。

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内容紹介

領域ごとに発展してきた理論や学校・地域における教育実践に基づく学問的基礎理論を整理、理論構築に向けた初めての包括的論考集。

著者について

今村 光章(岐阜大学教育学部教授)
井上 有一(元京都精華大学教授)
降旗 信一(東京農工大学農学部准教授)
高橋 正弘(大正大学人間学部教授)
飯沼 慶一(学習院大学文学部教授)
荻原 彰(三重大学教育学部教授)
諏訪 哲郎(学習院大学文学部教授、日本環境教育学会会長)
田中 治彦(上智大学総合人間科学部教授、特定非営利活動法人開発教育協会理事)
小栗 有子(鹿児島大学かごしまCOCセンター社会貢献・生涯学習部門准教授)
佐藤 真久(東京都市大学環境学部教授)
西村 仁志(広島修道大学人間環境学部教授、環境共育事務所カラーズ代表)
原田 信之(名古屋市立大学大学院教授、日本学校教育学会理事)


 

  • 単行本: 232ページ
  • 出版社: 法律文化社 (2016/7/6)
  • 3,672円
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4589037831
  • ISBN-13: 978-4589037831
  • 発売日: 2016/7/6

 

新刊『アクティブ・ラーニングと環境教育 (教育技術MOOK)』

西村仁志が執筆に参加した新刊本『アクティブ・ラーニングと環境教育 (教育技術MOOK)』が出版されました。

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現場教師のための環境教育ベストマニュアル
次期学習指導要領の目玉として、初等中等教育関係者の間で、課題の発見・解決に向けて主体的・協働的に学ぶアクティブ・ラーニングが俄然注目されています。環境教育は早くから学習者中心の参加体験型の活動を重視しており、いわばアクティブ・ラーニングを先行実施していることから、その親和性は高く、これまでの経験が今後の学校教育に大いに貢献できると自信を持っています。
本書は、現場教師のためにすぐれた環境教育の取り組みを紹介するものです。紹介するのは、全国の小中学校でおこなわれた12の実践と14のアクティビティ。自然学習から環境改善まで多岐にわたり、現場教師のみならず、学校全体の取り組み例など、明日の環境教育にすぐ役立つ事例ばかりです。

主な内容は以下の通り。
第 1章 アクティブ・ラーニングで環境教育(座談会)/第2章 はじめの一歩・実践事例紹介/第3章 学校全体の取り組み事例/第4章 自然学校と学校との連携事例/第5章 アクティブ・ラーニングを生かそう-学校から世界へ/第6章 海外の環境教育事例紹介/第7章 アクティブ・ラーニングと環境教育小辞典/巻末資料 主要な環境教育団体、環境教育施設等

  • ムック: 128ページ
  • 出版社: 小学館 (2016/6/15)
  • 1,620円
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4091050387
  • ISBN-13: 978-4091050380
  • 発売日: 2016/6/15

 

「広島の未来をひらく人」WEBサイトを公開します

昨年4月から、広島修道大学人間環境学部の2年生学生15名、そして河野宏樹さん(これからの学びネットワーク)、志賀誠治さん(人間科学研究所)ととも に取り組んできた「広島の未来をひらく人インタビュープロジェクト」によるインタビュー集のWEBサイトを公開します。

URLは
http://www.yosemite.jp/hiroshima/
です。

このプロジェクトは、広島修道大学人間環境学部 2015年度「環境プロジェクト演習a」(担当:西村仁志・河野宏樹・志賀誠治、対象学年:2年次)において「広島の未来をひらく人インタビュープロジェクト」として取り組んだものです。

広島において環境やまちづくり、教育などの分野で活躍する概ね20代後半から30代半ばの世代の方々にインタビューし、それらを録音、写真、文字(文章)として記録し、編集をおこなってインタビュー集として作成しています。

20歳前後の学生たちが、自分たちの5〜15年後くらいの先輩たちへインタビューを行うことで、めざすべきロールモデルと出会い、社会への視野を広げ、今後の人生の道筋や方向性を考えるうえでの知恵を獲得することを期待して行いました。
飲食業経営、造園職人、農業者、学校教員、NPOスタッフなど多様な16名の方々に協力をいただいています。

学生たちには「業務モード」でかなり厳しいスケジュール責めだったと思いますが、インタビュー対象者へのアポとり、インタビュー、写真撮影、文字起こし、編集、WEBサイト構築まで、頑張ってくれたと思います。ぜひごらんいただけましたら幸いです。