カリフォルニア 25セントコイン

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写真:デザイナー Garrett Burke(右)
2002年6月、コイン収集家のBurke夫人は、カリフォルニアの25セントコインのデザイン公募があることを知り、夫のGarrett(グラフィックデザイナー)に応募を促しました。無理だろうと最初は乗り気ではありませんでしたが、2ヶ月後には参加を決意しました。ある日、Life誌(1962年10月19日号)の表紙写真のイメージをもとに、突然アイデアが閃き、30秒ほどで最初のスケッチが書き上げられました。8,300の応募は、2度の選考の後、5つに絞られ、新知事になったばかりのシュワルツネッガーによってヨセミテ・Muirデザインが選ばれました。会場を一番沸かした裏話は、[1]応募の前まで、ヨセミテに一度も行ったことがなかったこと、[2]最終選考に残った時点で、シュワルツネッガー知事に自薦のパンフレットを送り、それには”Governor Schwarzenegger, Imagine a force of nature almost as might as you”とメッセージをつけたこと、そして授賞式で、知事に会ったとき、駐車場のパーキングメーターが(25セント)コイン切れしており、罰金切符をもらったことでした。


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写真2:最初のスケッチ
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写真3:アイデアの元になったLife誌の表紙
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写真4:デザインの変遷。左のものが氏による。あとはUS Mintによって修正・デザイン。
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写真5:デザインのコンセプトをまとめたノート。氏はヨセミテ以外のデザインも考えていました(5-6ほどサンプルを紹介してくれました)。
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写真6:Muirとルーズベルト大統領の写真(Muirについて述べた言葉も紹介していました)が、ヨセミテ路線で行く動機付けになりました(この写真はかなり有名なので、ぜひ覚えておきましょう)。
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写真7:コンセプトデザインをへて、Muirのイメージの元となった写真。Merced川ぞいのMuir。後ろはRoyal Arch。杖の持ち方に注意。
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写真8:Inspiration Point付近からの写真にはめ込まれたMuir。
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写真9:キャンペーンに使われたカード。

Hitoshi について

西村仁志です。環境共育事務所カラーズ&広島修道大学。

“カリフォルニア 25セントコイン” への2件の返信

  1. レポートありがとうございました。
    作者本人からこういう面白い逸話が語られるのが楽しいですよね。
    それともともとのデザインはハーフドームではなくヨセミテフォールだったのですか。

  2. さらに写真を付け足しておきました。氏のコンセプトデザインにはHDはほとんど無かったようですね。その後、造幣局のデザイナーが作ったようです。 
    コインには表裏があるように、このコインデザイン選択にも裏の話があります。落選した人が、選考過程に不正があったと、文句をいっています。前評判では、別のデザインが遥かに人気が高かったとのこと。それを委員の一人がうまく操作したと…興味のある方はGoogleで、”ケビン スター”と”シエラ クラブ”と英語で入力してみましよう。ワシントンには20人、サクラメントには30人のロビーストを置く同クラブです。影響は大きいかもしれませんね。
    まあ、個人的には、ヨセミテデザインが一番いいと思いますが。

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