Yosemite : Art of an American Icon

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ニュースを読んで、早速オークランドミュージアムに行ってきました。場所はダウンタウンの南東側、Laney CollegeとLake Merrittの間でした(Bartの”Lake Merritt”駅の近く)。入場料は大人$8。写真、油絵が主な展示品で、絵のいくつかは、かなり大きなものがありました。高さ1メートルほどのよく出来たHalf Domeのジオラマがあり、周りを何度もぐるぐる廻ってしまいました。個人的には1800年代の写真や油絵にかなり興味を引かれました。展示品を含む写真集『Yosemite: Art of an American Icon』(200ページ強)が販売されています。展示中の作品と共に、博物館職員や研究者の解説があり、かなり専門的で、読み応えのあるものとなっています。油絵に関してですが、写真集では、うまく色艶が出ていないように思われます。
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[写真集(サイズが大きいので、部分スキャンになっています)]
ところですぐ横では、カリフォルニアの歴史に関する展が開催されており、1700年代のスペインの宣教活動、1800年中期のゴールドラッシュ、1800年後期の鉄道の発達などを含む多くの展示がなされていました。カリフォルニアが島となっていた1500年代のものを初めとする古地図もいくつかありました。また、1870年のヨセミテ観光のためのアクセスマップ(Groveland近くのChinese Campまで鉄道が来ていました)や、同じ頃の、鉄道会社が買収した土地を示す、内務省GLOによる州地図もあり、見たばかりの当時のヨセミテの絵や写真と関連させることができ、かなり興味を引かれました。

オークランド・ミュージアムでヨセミテ展

オークランドの「オークランド・ミュージアム」で5月19日〜8月26日、「Yosemite: Art of an American Icon」と題する企画展が行われています。19世紀、白人社会にヨセミテが知られていくきっかけとなった初期の西洋画家の作品や、このサイトでも紹介している日本人画家チウラ・オバタの作品(1920’s〜)、またヨセミテのモノクローム写真で有名なアンセル・アダムスのプリントなど、合計150作品を集めており、見逃せない内容になっています。
加えて、いろいろな公開プログラムも予定されています。案内(PDF)はこちら

Lyell Camp :1872

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William Keith, Mt. Lyell, 1874 , Oil on Canvas (1872年スケッチ、頂上は見えていません) Hearst Art Gallery, Saint Mary’s College
John Muir Conferenceという4年に一度行われる会合が、StocktonのUniv. of the Pacificで開かれたので、聞きに行きました。午後には、スコットランド出身の親友の画家William Keithについての話があり、いくつかの絵の展示や、スライドショーがありました。写真はそのうちの絵の一枚で、1872年10月、Lyell渓谷のキャンプ地でのスケッチに基づいて描かれたものです。MuirはCarrの紹介を受けて訪ねてきたKiethらを引き連れ、ヨセミテ渓谷からCathedral Pass、Tuolumne Meadowsを越え、Mt. Lyellの麓(絵)に達します。そこで初めてKeithらは風景のすばらしさに感動します: 
”At length, toward the end of the second day, the Sierra Crown began to come into view, and when we had fairly rounded the projecting headland before mentioned, the whole picture stood revealed in the flush of the alpenglow. Their enthusiasm was excited beyond bounds, and the more impulsive of the two, a young Scotchman[註:Keithのこと], dashed ahead, shouting and gesticulating and tossing his arms in the air like a madman. Here, at last, was a typical alpine landscape.” 
Muirは画家たちをそこに残したまま、単独でMt. Ritterの(初)登頂を目指しました:
”They decided to remain several days, at the least, while I concluded to make an excursion in the mean time to the untouched summit of Ritter.” 
「Mountains of California」の「A Near View of the High Sierra」の章より。

オバタ・レイク

Obata Lake
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先日のJohnson Peak登頂のハイキングで、密かに楽しみにしていたのが「オバタ・レイク」です。
Tuolumne Meadowsの南方、Johnson Peakの麓には無名の湖が2つありますが、そのうち奥の湖が関係者の間で「オバタ・レイク」と呼ばれています。チウラ・オバタ(小圃千浦)が1930年に描いた「Lake Basin in High Sierra」の湖がこの湖だといわれています。
この絵はY.A.の発行する「Obata’s Yosemite」にも掲載されています。

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杉山真理+きむらけい WILD LIFE ART

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大阪の「茶屋町画廊」にて本日12月13日から25日まで、「杉山真理+きむらけい WILD LIFE ART」が開催されています。
杉山真理さんは「ハーフドーム・ハイカーズクラブ」のmariaさんです。

杉山真理+きむらけい WILD LIFE ART −偉大な北米大陸の風景と動物達−
( 写真、絵画 / 二人展 )
Mari SUGIYAMA & Kei KIMURA
WILD LIFE ART
Landscapes and Wild Animals of Great North American Continent
(photograph, painting / duo)
詳細は「茶屋町画廊」のHPをご覧ください。

アンセル・アダムス

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アンセル・アダムス(1902-1984)
1902年、サンフランシスコに生まれる。1916年、14歳のときに初めてヨセミテを訪問。以後、この「光の山脈」に魅せられて写真家の道を歩むようになる。1920年夏、ヨセミテ渓谷内にある、ジョンミューアが設立した環境保護団体「シエラ・クラブ」のルコンテ・メモリアル・ロッジの管理人になり、毎年夏にヨセミテを訪れるようになる。
1930年代からはプロの写真家としての評価を得て活躍するようになり、ヨセミテをはじめ、アメリカ各地の国立公園を巡って精力的に撮影を行って、雄大な自然、自然の尊厳や奥深さをモノクロームの深い味わいのある写真によって描写し、表現しつづけた。
半世紀以上にわたってシエラクラブの主力メンバーとして活動し、ときの大統領をはじめ、政府関係者、国立公園関係者に数多くの手紙を送って、自然保護政策に影響力をもちつづけた。
ヨセミテ・ヴィレッジにある”Ansel Adams Gallery”は、彼が長年に渡って使用したスタジオである。
また彼の功績をたたえて、ヨセミテ国立公園の東端にある11,760ftのピークはMt.Ansel Adams、そこに隣接した国有林エリアは”Ansel Adams Wilderness”(アンセルアダムス野生保護区)と名付けられている。
代表作(写真集)
「Our National Parks」
「Yosemite」
「California」
「Americas Wilderness」
「Yosemite and the High Sierra」
関連WEB
Ansel Adams Gallery

Art Activity Center

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ヨセミテはどこを向いてもスケッチしたくなるような景色だらけです。ここArt Activity Centerではスケッチブックや色鉛筆などの簡単なものから、本格的な油絵まであらゆる画材が購入できます。ヨセミテに到着してから思い立っても、「にわかアーティスト」に変身できるのです。
ここでは春から秋にかけて、水彩や油絵などのアーティストを招いて講座も行っています。
ヨセミテヴィレッジ内、ストアの南側にあります。